AGAには2つのタイプがあり、それぞれ原因が異なります。 1つはDHTによる抜け毛が増えて薄毛になるもの、もう1つは加齢や生活習慣の乱れによる発毛能力が衰えて薄毛になるものです。
AGA治療薬には、抜け毛を抑える「守りの薬」と発毛を促す「攻めの薬」の2種類があります。 それぞれの特徴を解説していますので、参考にしてください。
抜け毛を抑える効果のある薬
抜け毛を防ぐ「守りの薬」には、プロペシアやザガロなどがあります。 DHTを生成する5αリダクターゼの働きを阻害し、抜け毛を抑制して、薄毛の進行を抑えるのが特徴です。
プロペシアは、世界で初めて承認された経口タイプのAGA治療薬です。 世界中で広く使われている薬剤で、ヘアサイクルを正常に戻す効果があります。Ⅰ型とⅡ型がある5αリダクターゼのうち、プロペシアはⅡ型の働きを阻害します。
プロペシアのジェネリック薬品フィナステリドとしては、「トーワ」「FCI」「VTRS」の3種類を処方しています。 先発薬のプロペシアよりも安価なので、無理なく服用できるでしょう。
ザガーロは、プロペシアに次いで 2 番目に承認された治療薬です。 プロペシアは5α-レダクターゼのII型の働きを阻害する効果があり一方、ザガロはI型とII型の両方にも効果があります。そのため、個人差はあるものの、ザガロのほうがプロペシアよりもAGAの改善に効果が高いとされています。
5α-レダクターゼ I型
側頭部、後頭部、およびほぼ全身の毛乳頭細胞に多く分布する還元酵素です。特に皮脂の分泌量が多く存在しています。
5α-レダクターゼ II型
前頭部、頭頂部、脇、髭、および陰部などの毛乳頭細胞に多く分布する還元酵素です。 頭皮の場合、前頭部と頭頂部に多く存在しています。
毛の発育を促進する効果のある薬
発毛や育毛を促進する「攻めの薬」には、ミノキシトップとロゲインが含まれます。 頭皮の血行を促進し、毛母細胞を増やすことで毛髪数を増やす効果があります。ヘアサイクルの成長期を延ばす働きもあり、より太い髪の毛を成長させる効果も期待できます。